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奄美大島に父方のルーツを持つ写真家・加納千尋さんが、父方の五人兄弟それぞれから奄美と子どもの頃の記憶を聞き取り、島を撮影した写真集。
「夏雨」は奄美の古語で「夕立」の意です。
自分が生まれていなかった時代の、父や、おじ、おばの記憶を、写真を通して呼び起こす試み。
かつての記憶が、2019年に撮られた写真に重なることで、過去と今の時間が交差していくようです。
しっとりと湿度を纏った島の空気がそのまま収まったような作品群から、近くて遠い物語を感じる一冊です。
写真|加納千尋
発行|Kite
▷紹介動画(2021.8.10 朝のコーヒー 今日の本)